宮城県仙台市にある「福聚山 慈眼寺」の節分祭に行ってきました。
「福聚山 慈眼寺」は、壮麗な自然と神聖な祈りの場を提供する特別なお寺です。
このお寺は、1300年の歴史上2人目となる「大峯千日回峰行」や「四無行」といった厳しい修行を成し遂げた塩沼亮潤大阿闍梨によって2003年に開山され、奈良県金峯山寺の1300年にわたる伝統を引き継いでいます。
大峯千日回峰行:往復48キロの山道を毎日、16時間かけて1000日(9年間)歩き続ける行
四無行:断食、断水、不眠、不臥=食べない、飲まない、寝ない、横にならず真言を唱え続ける9日間の行
<塩沼亮潤大阿闍梨 写真はHPよりお借りしました >
節分とは季節を分けることをいい、立春・立夏・立秋・冬至の前日の年4回がありましたが、春だけが残り「立春」の前日を「節分」と呼びました。
節分祭は心の中の悪いもの(鬼=邪気・厄災・煩悩)を追い出し、一年の無病息災を願う伝統的行事です。鬼は、仏教では人間の心にある煩悩を象徴し、5つの色の鬼が煩悩を表すとか・・・。
慈眼寺の鬼の調伏式は護摩祈祷の後に「福は内!! 鬼も内!!」 と唱える、全国でも極めて珍しい行事です。
毎年、慈眼寺の節分祭には全国からたくさんの人が参加します。
東京から車を走らせ6時間、11時過ぎに慈眼寺に到着。既に駐車場がいっぱいです。本堂に入れなかった人は、境内に準備されたモニターで参加します。
<節分厄除け護摩俢法>
13時、本堂で護摩祈祷の護摩炊きの炎が高々と上がると・・・
5色の鬼(赤鬼、青鬼、黒鬼、黄鬼、緑鬼)が堂内にやって来ました。
黒くて太い”鬼のこん棒”を持った鬼は参拝客の間をかき分けて歩きながら、こん棒で身体に触れていきます。どうやら鬼に触れてもらうことにもご利益があるようです。
<護摩炊きの写真はHPよりお借りしました>
<厄除けの聖杖お加持>
一人ずつ塩沼亮潤大阿闍梨様のお傍に出て行き、厄除けのお加持をしていただきます。
<鬼の調伏式>*全国でも珍しい儀式
慈眼寺では「福は~内! 鬼も~内!」踊っている鬼に向かってみんなが一斉に豆をまきます。
踊っていた5色の鬼たちは・・・やがて、改心して塩沼亮潤大阿闍梨の前にひれ伏しました。
「鬼の調伏式」では全国から「鬼は外〜」で追い払われた鬼たちを迎い入れ、
鬼たちを経典の功徳や法力と信徒の撒く豆で平伏させ「良い鬼」に改心させるのだそうです。
<動画は2023年の鬼の踊りと調伏式の様子:youTuveよりお借りしました>
<2025年鬼の調伏式の様子>
節分祭が終わった後の本堂では床につぶれた豆が一面に・・・。
拾って帰る人も・・・
<帰りにいただいたお菓子(千日餅)と福豆>
歳の数だけ食べるという福豆とお餅(千日餅)もたくさんくださいました。ヽ(´∀`)ノ
<ご朱印帳とご朱印袋>
<塩沼亮潤大阿闍梨が書かれたい「慎む心」湯呑茶碗>
<人気の慈眼寺香>
午後3時過ぎ、駐車場の車もなくなり皆さん帰りましたね・・・
自分の中の鬼(邪心)も浄められ、穏やかな春の気配を感じながら清々しい気持ちで仙台を後にしました。
<慈眼寺と駐車場>