「みなさんは、きょう「ありがとう」を何回言いましたか?」
こんな言葉かけを礼拝説教の冒頭にされました。
嬉しいときや助けてもらったときは自然に口に出ますが、忙しさや悩みの中ではつい忘れてしまう言葉かもしれません。
実は、この「ありがとう」の言葉には人生を大きく変える力があるそうです。
きょうは、ある礼拝の説教を要約してみました。
感謝は幸福の根源
こんな名言があります。
「感謝の心こそ、幸福や喜びを生み出す根源である( 松下幸之助)
「どんなことにも感謝する生活をすれば、天の声を聞き、震えるような愛を感じることができます」「感謝は天運をもたらし、許しは人の心を開き、愛は人を動かします。」(韓鶴子)
感謝する心を持つと、不思議と気持ちが落ち着き、前向きになれます。幸福感も高まります。
逆に、不満や愚痴ばかりだと、ますます重たい気分になってしまうものです。
感謝の心は、苦痛の中でも絶望の中でも希望と勇気を与えてくれる力、幸福の根源です。
感謝は必ず戻ってくる
「ありがとう」と言うと、それは自分の中だけで終わりません。
感謝の言葉は全宇宙に広がり、巡り巡って、30倍100倍の恵みになって必ず自分に戻ってきます。山に向かって「やっほー!」と叫ぶ ”山びこ” のように、「感謝の山びこ」を響かせましょう。日常の中で小さな「ありがとう」を積み重ねることが大切なのです。
当たり前の事、悪いことにも感謝してみる
「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事に感謝しなさい。これこそ神があなたに望んでおられることです。」(聖書テサロニケ人への第一の手紙 5:16〜18)
感謝は「いいことがあったときだけ」するものではありません。
朝の光、水や空気、家族の笑顔など当たり前の事にも感謝し、あらゆるすべての事に感謝しましょう。
苦痛や困難に直面するとき、「なぜ自分に…」と問いかけてしまうものです。
けれども、「この経験から何を学べるだろう」と感謝したなら、試練は未来を育む養分に変わります。涙の中で忍耐が磨かれ、孤独の中で思いやりが深まり、壁にぶつかることで新しい力が生まれていきます。
「主は与え、主は取られる。主の御名はほむべきかな。」(旧約聖書ヨブ記1:21節)
家族や全財産を失い病気になった旧約聖書の人物 ”ヨブ” は、苦しみと思えたものが、実は神からの贈り物であったと受け止めました。
試練も神が与えた物であると感謝で超えるならば、私たちはより強く、優しく、豊かに、そしてより希望に満ちた自分へと成長していきます。
感謝の言葉は、不満や絶望を、希望に変えます。
<旧約聖書ヨブ記>

感謝を選ぶ習慣こそ、幸せへの近道
「幸せだから感謝するのではない。感謝するから幸せになれるのだ。」(アメリカの哲学者・神学者 アルフォンス・カール)
感謝というのは、自然に勝手に湧いてくる気持ちではなく「自分で選ぶもの」なのです。
同じ出来事に対しても、「不満」を選ぶこともできれば、「感謝」を選ぶこともできます。
どちらを選ぶかによって、その日の気分も、人生の流れも変わっていきます。
「今日は思うようにいかなかったけれど、元気に過ごせたことに感謝しよう」
そう思うだけで、気持ちは前向きになり、小さな幸せが積み重なっていきます。
感謝を選ぶ習慣こそ、幸せへの近道なのです。
何事にも感謝する小さな実践
人や環境への感謝を言葉にする
朝起きたら「一日を迎えられてありがとう」。家族や同僚にも「ありがとう」を伝えましょう。
夜の“感謝ノート”
その日に感謝できることを3つ書く。どんな小さなことでもOK。
逆境における感謝
苦しい出来事でも「この経験から何を学べる」「忍耐を育ててくれる」と捉えて感謝する。
感謝は誰にでも日常の中で実践できるものです。
そして感謝の一言が、未来を変える力を持っています。
さあ、今から「感謝の山びこ」を響かせてみましょう。

