たとえどんな物でも喜んで受け取れますか？

『神は、喜んで与える人だけでなく、喜んで受け取る人も愛される』
これは私にとって心に残る昔の体験です。

娘が学生時代のことです。
私の誕生日に、娘が素敵な花束を買ってきてくれたのです。
それは片手では持ちきれないほど大きく、
私の好みにぴったりの美しいバラの花束でした。

「いつも何もしてあげられないから…、少し高かったけど」と言いながら、
娘は嬉しそうな顔をしました。

その時、私は本当は嬉しいはずでした。

しかし・・・

彼女がアルバイトで得たわずかな給料から、こんなに高価な花を買ってきたなんて、
なんてもったいないことかと思ってしまったのです。

「ありがとう！」とは言ったけれど、

少し経ってから、
「もったいないね、貯金した方が良かったのに・・・」と口走ってしまったのです。

その瞬間、娘は花瓶に飾られた花を掴み、
私の目の前で床に投げつけました。

花弁と折れた茎が床に散らばりました。

私は折れた花を一つ一つ拾うと、涙がぽたぽたと落ちました。

『喜んで受け取る人は、喜んで与える人と同じく神に愛される』

という言葉を聞くたびに、心苦しい過去の体験を思い出します。

人に何かを与えることは喜びです。
相手が喜ぶ様子を見るのは、さらに嬉しいことです。