韓鶴子著:自叙伝『人類の涙をぬぐう平和の母』に学ぶ生き方シリーズより
「与えて忘れる真の愛」を抜粋しました。
<与えて忘れる真の愛>
夫は私のことを
「自分がない人」といいました「タンスが空っぽになるまで分け与える」そういわれることもありました私はどんなものも保管して取っておくことができません苦労している人を見ると与えずにはいられないのです小さなものでも渡して送り出すことで気が休まるのです1992年に1年かけて世界112ヶ所で講演をしました服を何着も準備したのですが帰るときには一着も残りませんでしたすべて新しい持ち主となる人のところに行ったのです家に帰った私に夫が尋ねました「結婚指輪はどうしたの?」そう言われて私は自分の手を見ましたなくなっていたことにその時になって気づいたのです「ありませんね 誰かにあげたのでしょう」
「誰にあげたの?」「誰かにあげたのですが思い出せません」私たちは結婚したものの新婚旅行には行けませんでした夫はそれをずっとすまなく思っていたようです小さな指輪でした節約して貯めたお金で買ってくれた指輪でしたその思い入れのある指輪を私が誰かにあげてしまいそのことすら覚えていませんでした私はためらいもなく与えますが同時にそのことを忘れてしまいます
悪とは自分が利益を得る目的で与えることです一方善は与えて忘れてしまうことです真の愛は与えて忘れてしまうとき花が咲きます愛は与えれば減るのではなくさらに豊かになっていくのです愛の道は良いものを与えても不足さを感じますもっと良いものをあげることができなかったそう言って申し訳なさを感じるのが真の愛なのです
参考:
・韓鶴子著:自叙伝『人類の涙をぬぐう平和の母』
・YouTube自叙伝に学ぶ生活シリーズ
・YouTube自叙伝に学ぶ生活シリーズ