2001年1月26日、新大久保駅で起こった転落事故。
ブログ記事『為に生きる~新大久保駅転落事故~』
これと似た衝撃的な事故が、極寒の北海道で起こりました。
1909(明治42)年2月28日、
官営鉄道天塩線(現・JR北海道宗谷本線)の
名寄駅を発車した列車は、旭川へ向かっていた。しかし、途中の塩狩峠で最後尾の客車の連結が外れて逆走し、
勾配を下って暴走した。
満員の乗客に死が迫る。
そのとき、鉄道職員の長野政雄氏がとっさの判断で、
自らの体をブレーキ代わりに線路に身を投じて、
その身体で車輪を止め、自らの命と引き換えに乗客の命を救った。
暴走列車を止めるため、わが身を犠牲にして、
たくさんの人を助けた長野政雄氏の殉職の死は
当時の人々に大きな衝撃と感銘を与え、
後々まで多くの人に語り継がれたそうです。
彼の殉職直後、旭川、札幌に信仰ののろしが上がり
多くの人が信仰に入ったと伝えられているそうです。
この実話を元に著された、小説 『塩狩峠』 (著者:三浦綾子)は、
クリスチャンであった長野政雄氏を”永野信夫”という名前で、
自らを犠牲にして多数の乗客の命を救い、
「これが俺の運命だ、命の正しい使い方だ」と
愛と信仰を貫いた生涯として著しています。
小説『塩狩峠』はベストセラーにもなり、
13ケ国語に翻訳され、1973年には映画化されました。
私が30年前に観たこの映画、とても古い映画でした。
雪深い北海道で起こった事故は、酷く衝撃的で、
今でも忘れることができません。