「天国と地獄の食事」の話は、
自利利他(じりりた)と我利我利(がりがり)を教えています。
前回のブログ『https://satofamily.net/351』この話をアレンジして
とても感慨深いお話を、存明寺(真宗大谷派)ご住職の酒井義一さんがされていました。
要約してご紹介します。
************
天国の人は自利利他(じりりた)で、ふくよかで円満です
しかし、地獄の人はガリガリ(我利我利)に痩せ細っています。
ガリガリに痩せ細っている地獄の食事法には、
三種類のパターンがあるというのです。
🌸一つ目のパターンは?
ただひたすら待っている人です。
自分から進んで行動を起こすさず、
他者が食べ物を、口に入れてくれるのを、
ひたすら待っているのです。
そのような人は誰からも食べ物をもらえず、
ガリガリに痩せて飢えたまま、人々を怨んでいるのです。
🌸二つ目のパターンは?
とにかく与え続ける人です。
自分が食べ物をほしいので、相手の好みや都合も聞かず、
また、認められたい、称賛されたいという欲から、
とにかく誰彼かまわず食べ物を与え続けるのです。
しかし、あまりに自己中心なので、
誰からも食べ物をもらえず、飢えたまま、
人々を怨んでいるのです。
🌸三つ目のパターンは?
取り引きをする人です。
お前に食べさせるから、その代わり俺に食べさせろと。
態度が高圧的なので、誰からも食べ物をもらえず、
飢えたまま、人々を怨んでいるのです。
ところが・・・。
地獄の中をよく見ていると、
地獄から天国へと生まれ変わる人がいました!!
いったい何があったのでしょうか?
天国へ生まれ変わる人には、ある共通点があるそうです。
地獄へ堕ちる原因が他の誰でもない、
自分が作っていたということに気づいた点です。
あいつが悪いこいつが悪いと、人々を恨んでいたのですが、
実は、自分さえよければという自己中心的な心が、
地獄へ堕ちた原因であったことを知ったのです。
こうして自分の姿を明らかに知り、悔いて改めた人こそが、
新しく天国に生まれ変わって行ったのです。
************
地獄・天国とは、死後の世界ではなく、
今を生きている私が作っている世界だと酒井住職は説いていました。
仏教の教えから、今の私の生き方が問われていました。
参考:
・存明寺寺報『生きる』163号