手紙〜親愛なる子どもたちへ~

家庭は愛の学校
6月13日、母は91歳のお誕生日を迎えました。
介護施設で暮らす認知症の母とは、コロナによって、
直接の面会が難しいため、昨日はZOOMで面会をしました。
 
母のお誕生日なので、孫やひ孫たちがたくさん集まりました。
 
「お誕生日の歌」「浜辺の歌」「赤とんぼ」「ゾウさん」
「森のくまさん」「どんぐりころころ」「乗り物集まれ」など。
歌の大好きな母と一緒に、ZOOMで大合唱になりました。
 
誕生日ケーキをもらった時より、母は嬉しいそう。
母の笑顔が可愛い。
 
2年前、母の介護施設から『手紙〜親愛なる子どもたちへ~』
という詩(歌詞)をいただき涙しました。
作者不明のポルトガル語の詩を翻訳したもので、
樋口了一さんが曲をつけて歌っていました。
 
年老いた母が自分の愛する子供たちに
切々と語るメッセージの言葉が、母とダブって、
母をもっと理解してあげたい、
優しい娘でいたい、
もっと感謝したいと思いました。
 
 
『手紙〜親愛なる子どもたちへ~』
年老いた私が ある日 今までの私と 違っていたとしても
どうかそのままの 私のことを 理解して欲しい
 
私が服の上に 食べ物をこぼしても 靴ひもを結び忘れても
あなたに色んなことを 教えたように 見守って欲しい
 
あなたと話す時 同じ話を何度も何度も 繰り返しても
その結末を どうかさえぎらずに うなずいて欲しい
 
あなたにせかまれて 繰り返し読んだ絵本の あたたかな結末は
いつも同じでも 私の心を 平和にしてくれた
 
悲しいことではないんだ 消えて去って行くように 
見える私の心へと 励ましの まなざしを 向けてほしい
 
楽しいひと時に 私が思わず下着を濡らしてしまったり
お風呂に入るのを いやがることきには 思い出して欲しい
 
あなたを追い回し 何度も着替えさせたり 様々な理由をつけて
いやがるあなたと お風呂に入った 懐かしい日のことを
 
悲しいことではないんだ 旅立ちの前の準備をしている私に
祝福の祈りを捧げて欲しい
 
いずれ歯も弱り 飲み込むことさえ 出来なくなるかも知れない
足も衰えて 立ち上がる事すら 出来なくなったなら
 
あなたが か弱い足で 立ち上がろうと 私に助けを求めたように
よろめく私に どうかあなたの 手を握らせて欲しい
 
私の姿を見て 悲しんだり 自分が無力だと 思わないで欲しい
あなたを抱きしめる力が ないのを知るのは つらい事だけど
 
私を理解して支えてくれる心だけを 持っていて欲しい
きっとそれだけで それだけで 私には勇気が わいてくるのです
 
あなたの人生の始まりに 私がしっかりと 付き添ったように
私の人生の終わりに 少しだけ付き添って欲しい
 
あなたが生まれてくれたことで 私が受けた多くの喜びと
あなたに対する変らぬ愛を 持って笑顔で答えたい
 
私の子供たちへ
 
愛する子供たちへ
 
 
【作詞】不詳【訳詞】角智織【日本語補詞】樋口了一【作曲】樋口了一

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