奇妙な木(連理木・連理枝)①~夫婦愛~

家庭は愛の学校
夫婦愛に関連して、不思議な木「連理木」
それにまつわる夫婦愛の美しい悲話を紹介します。
 
『天にあっては比翼の鳥となり、
地にあっては連理の枝とならん』
(天上では二羽一体で飛ぶ比翼の鳥に、
地上では二本の枝がくっついた連理の枝になろう)
 
これは、中国唐代の詩人白居易の
長編叙事詩「長恨歌」の中の有名な一節で、
玄宗皇帝が最愛の楊貴妃に語ったと詠われているものです。
 
奇妙な連理の枝とは?
「連理の枝」は、並んで生えている別々の木の枝や幹がくっついて、
まるで一本の木であるかのように木理(木目)が一つになったもののこと。
男女間の愛情、特に夫婦愛が深く仲がよいことのたとえ。
「夫婦愛」「縁結び」を意味します。
 
一方、 「比翼の鳥」は、目と翼が一つしかなく、
雌雄が常に一体となって飛ぶとされている古代中国の想像上の鳥。
仲のいい夫婦を譬えるようになったと言われる。
 
『比翼連理(ひよくれんり)』は夫婦の情愛が深く、
非常に仲睦まじいことをたとえた言葉。
 
連理の枝の由来となった美しい悲話とは?
志怪小説集『捜神記』のある説話に由来する。
戦国時代、宋の国の大臣・韓凭(かんひょう)
夫人の何氏は仲睦まじい夫婦であった。
 
ところが、酒色に溺れ非道であった宋の国王・康王は、
何氏の美貌が気に入り、韓凭を監禁してしまった。
 
何氏は密かに夫に手紙を書き、
「雨が降り続き、川の水かさが深くなっています。
出かける時は気をつけてください」と記し、
これは何氏の絶命詩で、自ら命を絶つ覚悟を表していたのです。
 
ところが、この手紙は康王の手中に落ち、夫の元には届かなかったのです。
 
何氏は、康王に付き添って出かけた際に高台から飛び降りて自殺。
一方、夫の韓凭も間もなく愛する妻のために命を絶ったのです。
 
康王は激怒し、この二人を同じお墓には入れず、
わざとすぐそばに別々に埋葬した。
お互いがすぐそばにいるにもかかわらず、
一緒になれない辛さを味あわせるためであった。
 
ところが、なんと数日後、
二つのお墓から木が生え、
枝と葉が抱き合うように絡み合い、
根も繋がってからみつき夫婦愛を表現しているようだった。
 
これが「連理の木」の由来です。
 
参考:大紀元ニュースレーダー(「比翼の鳥」と「連理の枝」の由来)より抜粋
 
連理木2
(名古屋:城山八幡宮の”連理木”)
 
連理木4
(連理木”縁桂”)
 

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