《ある無名戦士の詩》
大きなことを成し遂げるために
強さを与えてほしいと神に求めたのに
謙虚を学ぶように
弱さを授かった
偉大なことができるようにと
健康を求めたのに
よりよきことをするようにと
病気を賜った
幸せになろうとして
富を求めたのに
賢明であるようにと
貧困を授かった
世の人々の称賛を得ようとして
力と成功を求めたのに
傲慢にならぬようにと
失敗を授かった
人生を楽しむために
あらゆるものを求めたのに
あらゆるものを慈しむために
生命を授かった
求めたものは一つとして与えられなかったが
願いは全て聞き届けられた
神の意に添わぬ者であるにもかかわらず
心の中の言い表せないものは全て叶えられた
私はもっとも豊かに祝福されたのだ
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この詩は、160年前にアメリカの南北戦争(1861~1865)に
従軍した南軍の兵士が病院の壁に記したものといわれています。
ニューヨーク市三十四番街にある物理療法リハビリテーション研究所の
受付の壁に掲げられているそうです。
20年前にこの詩が中日新聞に掲載され、
早稲田大学の加藤諦三教授の著書でも反響を呼びました。
厳しい試練と忍耐の時こそ最も美しく、
神の愛と恵みの満ち溢れる時なのかもしれません。
楽な道より困難な道にこそ、共にいらっしゃる神様なのです。
目に見えないけれど私たちはすでに恵みの中にいて、
私たちが歩む人生において、神様はたくさん与えてくださっているのですね。
私たちはそれに気が付いていないだけなのです。
参考:
・『無名兵士の言葉 ~人間を幸せにするものは何か~』(加藤諦三著 大和書房)
・『無名兵士の言葉 ~人間を幸せにするものは何か~』(加藤諦三著 大和書房)