幼稚園バスのバス停に向かう道で、4歳の孫の手を引いて歩いていると、突然彼が小さな声で問いかけてきました。
「ねえ、お祖母ちゃん。なんでこの木は太いの?」
ふと立ち止まって見上げると、そこには両手で抱えきれないほどの立派な樫の木がそびえていました。孫が気づいたこの大きな樫の木に、自然と笑みがこぼれます。
彼の問いはとても純粋で、どこか奥深いものでした。
そこで私は少しおどけて、「何でだと思う?」と聞き返してみました。
孫はしばらく考え込んだ後、「う~~ん、ご飯食べ過ぎたからだよ!」と満足げに答えたのです。
その瞬間、思わず笑ってしまいながら、最近お腹が気になっている主人の姿が頭に浮かびました。主人はよく自分のお腹を叩き「食べ過ぎた~!」と言うのが癖になっているのです。
そんな小さな日常の一コマが、ふとした木の姿と重なり、心に温かいものを感じました。
<孫が指摘した太った大木 ↓↓ >
人間の姿や生き様を木に重ねることがあります。
太った木、痩せた木、元気な木、弱々しい木、そしてまるで奇跡のように力強く生きる木。
そんな象徴としての木が、私たちにささやかな励ましを与えてくれることも多いのです。
先日、友人からから次のようなLINEメッセージが届きました。
ナポレオン・ヒルのお祖父さんの話でした。
【今日のメッセージ】
心は、働かせることによって成長し強くなります。
また、奮闘努力することは力をもたらします。
私はよく、ノースカロライナ州で荷馬車作りの職人をしていた
祖父の話をするのですが、
祖父は森を切り開いて畑を開墾する場合、
いつも開墾した土地の中央部に数本の樫の木を残すようにしていました。その数本の樫の木は他の樹木によって保護されることもなく,
自然の厳しい風雨にさらされるがままになっているのでした。
祖父はその風雨にさらされた木で荷馬車の車輪を作っていました。なぜなら自然の猛威と闘わざるを得なかった樫の木は、
かなり重い荷物にも耐えられるほど強靭に成長しているからです。 困難を喜んで受け入れましょう。
なぜなら、困難に出遭い、創造的な解決方法を探そうと
心を大きく広げたときに、最大のチャンスが現われるからです。
人生において一番厳しい状況にある時でも
「努力や苦闘が自分を強くするのだ。
今は、将来もっと大きな困難に直面しても、
それを乗り越えられるだけの強さを身につけているのだ 」
と考えるようにしましょう。
古い樫の木のようにあなたも、
闘いを余儀なくされた時に初めて強くなるのです。
ナポレオン・ヒルのお祖父さんは、風雨にさらされて強く成長した樫の木を馬車の車輪に使っていたのですね。
その木々は自然の試練を受けてきたからこそ、重い荷物を支える力を備えていると。
困難や試練を乗り越えることで、人もまた強くなるのでしょう。
古い樫の木のように、自分もまた風雨に耐えて少しずつ強くなりたいものです。
今日も、どんな試練も喜びとして受け止め、一歩ずつ前に進んでいこうと思います。
<参考: 樫(かし)の木の特徴>
材質は非常に堅く耐久性に優れている。その特性から道具類、建築用材などに使われる。
民家の垣根に植樹される主要な樹木の一つ。常緑樹であり防風林の機能も果たす。