健康~驚きのフラワーセラピー~

健康
「先生!花全部刈り取っちゃったよ!」
向こうから男性の大きな声がしました。
 
その男性の傍に行ってみると、
先ほどまで、綺麗にアレンジしてあった素敵な作品の姿がありません。
「えっ?!お花はどこに?」
出来上がった作品のお花はハサミできれいに切り取って、
ゴミ箱の中にありました。(゚д゚)
 
「あら~~! お花全部刈り取ったんですね~~
 
その言葉で周りの方々が、一斉にこちらを見ました。
 
これは、介護施設で実施したフラワーアレンジメント教室での出来事です。
 
この男性は、認知症もかなり進んでいるとのこと、
お元気な時は俳優さんだったそうです。
若い頃は女性に“もてた”と自慢する彼のユーモアと明るさには
どこかそんな雰囲気がありました。
 
たぶんこの日の彼は、花を活けるよりハサミで刈り取ることのほうが
楽しかったのだと思います。
 
介護施設では普通のお花教室とちょっと違って、
思いもよらないハプニングが時々起こります。
しかし、たいていは、すごく感動させられることばかりなのです。
 
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身体障碍者施設、小学校、ろう学校、介護施設や、
シニアマンションのサークル活動などから依頼をいただき、
7年前からフラワーアレンジメントのボランティア活動もしています。
(ここ1年半はコロナ禍のために中止するところもあります)
 
フラワーアレンジメントは、ヨーロッパスタイル、モダンスタイル、
子供向け花育、プリザーブドフラワー、ブライダルフラワーなど
作る対象や飾る目的によってアレンジ方法が様々です。
特に介護施設や子供対象花育の生花アレンジでは
「フラワーセラピー」を意識します。
 
フラワーセラピーとは、
花を用いて心身のバランスを整えるものです。
視覚・嗅覚・触覚の五感を用いて花に接することで、
脳を刺激して活性化します。
 
お花を介して楽しさと喜びを感じてもらうことが大切。
花の香りを嗅いでもらったり、
多少危険でも花ばさみを使って生花をカットしてもらいます。
 
制作した作品は写真に記録し、
展示して皆さんに観てもらったりします。
 
お水の世話もお願いします。
生花は花が咲いたり、枯れていく姿も観るのも癒しになります。
 
老若男女を問わないフラワーアレンジメントは
作った人と鑑賞した人に喜びや元気と感動を与えます。
お花の生きるパワーをいただけるのです。
=”font-size: large;”>花材が同じでも、一点一点の作品に個性と感性が光ります。
 
介護施設では、入所者さんが笑顔になる、
会話が増えた、毎回レッスンを楽しみにしているとか。
 
子供対象の花育では、
登校拒否の子供が学校に行くようになった。
自信を持てるようになったなど
嬉しい報告がたくさんあります。
 
上手に作ろうとしてあれこれ悩まない、
他の人と比較しない、
無心で、楽しく喜んで活ける、
これが良いのかもしれません。
 
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(ハロウインのアレンジメント)

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